夜の南の森は、暗くない。
葉の一枚ずつが光をにじませ、
湿った空気が静けさをふくらませる。
その中で、森は深く息をしている。
🌿 夜の湿り
日が落ちると、森の温度がすこし下がる。
湿度が高まり、葉の表面に細かな水滴が生まれる。
それが風に揺れて、かすかな音をたてる。
照葉樹の森では、夜のほうが生きものが多い。
カエル、ナメクジ、夜行性の虫。
彼らは湿りを好み、夜の森を歩く。
森の暗さは、彼らのための優しい明るさだ。
🌾 闇の中の呼吸
夜の森は、静かに呼吸している。
葉が吐く水蒸気が霧をつくり、
それが朝の光に溶けていく。
昼の光合成で得た命を、
夜はしずかに分け合う時間。
常緑の森は、
夜を休息ではなく“循環”に使っている。
🍃 音のない時間
虫の声も止み、雨もやんだ夜、
森はまるで止まっているように見える。
けれど、見えないところでは
水が動き、根が伸び、
苔がしずかに呼吸している。
その沈黙の中にこそ、
森の“生”がある。
🌙 詩的一行
森は、闇の中で光をつくっている。
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