🦪 ホタテ18:海の指標生物 ― ホタテが映す環境 ―

ホタテシリーズ

ホタテは、 自分の状態を語らない。

水が汚れているとも、 温度が変わったとも、 声を上げることはない。

それでも、 ホタテの数、成長、死に方は、 海の状態をそのまま映している

ホタテは、 測定器ではなく、 環境の結果として立っている生き物だ。

🦪 目次

🌊 1. 指標生物とは何か

指標生物とは、 環境の変化に対して、 敏感に反応する生き物のことを指す。

数が減る。 成長が遅れる。 大量に死ぬ。

それらは、 生き物自身の問題ではなく、 環境側の変化として現れる。

ホタテは、 まさにその条件に当てはまる。

🫧 2. 水質とホタテの関係

ホタテは、 濾過摂食を行う二枚貝だ。

水中のプランクトンや有機物を、 体に通しながら生きている。

そのため、 水質の変化は、 直接、体調に反映される

  • 富栄養化:赤潮・斃死の原因
  • 濁り:摂食効率の低下
  • 汚染:蓄積・成長阻害

ホタテが育たない海は、 ホタテにとって悪いだけでなく、 多くの生き物にとっても不安定な海だ。

🌡️ 3. 水温変化が与える影響

ホタテは、 冷涼な水温に適応した貝だ。

水温が上がると、 代謝は上がるが、 エネルギー収支は崩れやすくなる。

結果として、

  • 成長の停滞
  • 繁殖への影響
  • 大量斃死

が起こりやすくなる。

ホタテの異変は、 水温変化が限界を越えたサインとして、 現場で受け止められてきた。

🧭 4. 人の管理と環境の読み取り

ホタテ漁業では、 数値だけでなく、 ホタテの様子そのものが判断材料になる。

成長の揃い方。 殻の厚み。 死ぬ時期。

それらを見て、 海の状態を読む。

ホタテは、 人に管理されながら、 同時に、 人に環境を教えている存在でもある。

だからホタテは、 「守る対象」である前に、 海を知る手がかりとして扱われてきた。

🌊 詩的一行

ホタテは、海の調子を、体のままで伝えている。

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