🐟 タイ7:成長と色 ― 若魚から成魚へ ―

タイシリーズ

タイの姿は、一生同じではない。
海の中で過ごす時間とともに、体の大きさだけでなく、
色や模様、使う場所までもが変わっていく。

若いタイは、目立たず、軽く、浅い場所にいる。
成長するにつれ、色は深まり、行動は落ち着き、
海の使い方が広がっていく。

この変化は、単なる成長ではない。
生き残るために選び直してきた段階の積み重ねだ。

この章では、タイがどのように姿を変えながら成長し、
色がどのような役割を担ってきたのかを見ていく。

🐟 目次

🐣 1. 稚魚期 ― 浅場で生きる時間

孵化したばかりのタイは、外洋を漂ったのち、
沿岸の浅場へと移動する。

この時期の体は小さく、色も淡い。
赤というより、透明感のある銀色に近い。

  • 生息域:内湾・干潟・藻場
  • 利点:餌が多く、隠れ場所がある

浅場は危険も多いが、
同時に、成長に必要な資源が集中している。

稚魚期は、目立たず、早く育つことが最優先になる。

🌿 2. 若魚期 ― 色と行動の変化

成長が進むと、体に模様や色味が現れ始める。
完全な赤ではなく、まだ斑や縞が残る段階だ。

行動も変わる。
群れで行動する時間が減り、
単独で底を探る場面が増えていく。

  • 体色:淡い赤・斑模様
  • 行動:群れと単独の併用

この時期は、
守られる存在から、自分で選ぶ存在へ移行する段階だ。

🎨 3. 成魚の色 ― 赤が定着する理由

成魚になると、体色は安定し、
いわゆる「タイらしい赤」が前面に出る。

この赤色は、
浅場では視認性が高く、
深場では暗色として溶け込む。

  • 役割:仲間の識別、繁殖行動
  • 効果:水深による見え方の変化

成魚の赤は、装飾ではない。
成長段階を終えた結果として定着した色だ。

📏 4. 成長と生息域の移動

体が大きくなるにつれ、
タイはより深く、安定した海域へ移動する。

  • 浅場:稚魚・若魚
  • 沿岸:若魚〜成魚
  • やや深場:成魚

この移動は、
捕食者との関係、餌の確保、
繁殖行動と密接に関わっている。

タイの成長とは、
体だけでなく、海との距離を変えていく過程でもある。

🌊 詩的一行

タイは、色を深めながら、使える海を静かに広げてきた。

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