🌿 基礎情報
- 分類:イネ科 タケ亜科(複数属・複数種)
- 和名:バンブー類(世界の竹)
- 学名:Bambusoideae(亜科名)
- 分布:東南アジア・南アジア・中南米・アフリカ一部
- 生育環境:熱帯〜亜熱帯・湿潤地域
- 高さ:10〜30m超(種により差が大きい)
- 稈径:数cm〜30cm以上
- 地下茎:叢生型・走出型の両方が存在
- 用途:建築・生活用品・食用・燃料
- ポイント:人の暮らしそのものを支える巨大植物群
世界に目を向けると、竹は「林」ではなく「素材」として立っている。家の柱になり、床になり、橋になり、器になる。バンブーは、森の一部である前に、暮らしの骨格だ。
日本の竹が里山に収まる存在だとすれば、熱帯のバンブーは集落全体を支える存在である。高さも太さも、役割も、スケールが違う。
🎐目次
🌿 1. 世界のバンブーとは ― 種の多様性
タケ亜科には、世界で1000種以上が含まれるとされる。特に熱帯地域では、多様な属と形態が見られる。
- 主要地域:東南アジア・南米。
- 形態:直立・叢生・つる性。
- 生育:一年中成長可能。
寒暖差の少ない地域では、タケは季節に縛られず、連続的に更新される。
🌴 2. 巨竹の世界 ― 熱帯が育てたサイズ
熱帯のバンブーには、日本の感覚を超える大きさの種が存在する。
- 高さ:30mを超える種。
- 太さ:人が抱えきれない稈。
- 成長:雨季に爆発的。
これらの巨竹は、森林の中で木と並ぶ存在感を持つ。草でありながら、木の役割を担う植物だ。
🏠 3. 人との関係 ― 建築と生活の中心
多くの地域で、バンブーは主要な建材である。
- 建築:家屋・床・屋根。
- 道具:家具・籠・容器。
- 燃料:薪・炭。
成長が早く、更新が容易なため、森林を伐らずに暮らしを維持できる。バンブーは、再生可能な素材として使われ続けてきた。
🔎 4. 日本の竹との違い ― 気候が決めた役割
日本の竹と熱帯のバンブーでは、役割が異なる。
- 日本:補助的資源。
- 熱帯:主要素材。
- 更新:連続型と季節型。
どちらが優れているわけではない。気候と生活が、竹の使われ方を決めてきた。
🌙 詩的一行
世界では、竹が家を立たせている。
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