🐟 基礎情報
- 分類:スズキ目・タイ科
- 和名:ヘダイ(平鯛)
- 学名:Rhabdosargus sarba
- 英名:Goldlined seabream
- 分布:日本近海、西太平洋、インド洋
- 主な生息環境:沿岸の岩礁域・藻場
- 水深:浅場〜水深50m前後
- 体長:最大60cm前後
- 食性:海藻・海草・付着藻類(雑食だが植物性が多い)
- 特徴:平たい体形、草食傾向の強いタイ
タイは、噛み砕く魚だ。
貝を割り、甲殻を砕き、
底にあるものを食べてきた。
その常識から、
静かに外れているタイがいる。
藻場に身を寄せ、
岩に付いた藻をついばむ。
ヘダイは、草を食べるタイだ。
🐟 目次
🌿 1. ヘダイの基本的な生き方
ヘダイは、沿岸の浅い岩礁域や藻場を生活の場とする。
回遊はほとんど行わず、
一定の範囲にとどまる傾向が強い。
群れで見られることも多く、
同じ場所で、同じ資源を繰り返し利用する。
この定着性は、
餌が「動かない」ことと深く結びついている。
🌱 2. 草を食べるという選択
ヘダイの食性は、
タイ科の中でも特異だ。
主な餌は、
岩に付着する藻類や、
海草の柔らかい部分。
動く獲物を追う必要はない。
だがその代わり、
消化に時間のかかる資源を利用する。
これは、競争を避けるための選択でもある。
🦷 3. 歯と顎の使い方
ヘダイの歯は、
貝を割るための臼歯よりも、
刈り取るような形をしている。
藻を噛み切り、
表面を削ぎ取るように食べる。
顎の力は強いが、
目的は「破壊」ではなく、
切り取ることにある。
🪨 4. 藻場とヘダイ
ヘダイは、藻場の中で生きる。
そこは、隠れ場所であり、
同時に食卓でもある。
藻を食べることで、
藻場の更新が進み、
環境が偏りにくくなる。
ヘダイは、
藻場の使い手として、
生態系の一部を担っている。
🌊 詩的一行
ヘダイは、噛み砕く道を離れ、静かに草を選んだ。
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