― 海を越える旅人 ―
黒潮の外へ、さらに広い海へ。
ニジョウサバは国境を越えて泳ぐ魚だ。
暖流を追い、太平洋からインド洋へと移動する。
その旅は、海をひとつの世界として生きる記憶に満ちている。
📘分類・基礎情報
- 分類:スズキ目 サバ科 サバ属
- 和名:ニジョウサバ(二条鯖)
- 学名:Scomber australasicus
- 分布:太平洋・インド洋の熱帯〜温帯海域。日本では沖縄から四国沖にかけて出現。
- 体長:30〜40cm前後
- 体重:500〜900g
- 食性:プランクトン、小魚、甲殻類
- 特徴:背に2本の黒い帯が走るのが名前の由来。広範囲を回遊する国際的なサバ。
🌾目次
🌊 生態 ― 国境を越える魚
ニジョウサバは、黒潮や赤道海流に乗って広範囲を移動する。
日本だけでなく、東南アジア、オーストラリア、インド洋にも姿を見せる。
水温への適応力が高く、世界の海を横断するように生きる、真の回遊魚である。
🌍 分布と特徴 ― 二本の帯が語る旅路
背に走る二本の黒い線が、種の目印。
この模様は海域によって濃さが変わり、
太平洋の個体は明るく、インド洋の個体は深い色をしている。
その帯は、旅の軌跡を写す“海の記録”でもある。
🍴 世界のサバ文化 ― 海を結ぶ味
ニジョウサバは国によって呼び名も異なる。
フィリピンでは「Tulingan」、インドでは「Indian mackerel」。
焼き、煮込み、カレー、酢漬け――その食文化は多様だ。
サバという魚は、海を越えて人の暮らしを結んでいる。
🌙 詩的一行
海の帯をまとって、世界を渡る。
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