― 心の森を歩く影 ―
🗂目次
分類:象徴動物
象徴圏:心理・神話・文学
主題:熊の二面性(闇/光)
象徴:恐れ・再生・赦し・原初の心
関連語:闇,光,再生,象徴,内なる自然
🌑闇としての熊
夜、森を歩く熊は、
人が触れたくない部分の象徴だ。
怒り、欲望、暴力、孤独。
人の心の底に潜む、
“理性の届かない場所”を体現している。
熊を恐れるのは、
その中に自分を見るからだ。
人は熊に、
自分の闇の形を重ねてきた。
🌕光としての熊
けれど熊は、
闇の中だけにいるわけではない。
雪解けの季節、
母熊が子を連れて巣穴を出る姿は、
命そのものの光だ。
その体温、
その毛並み、
その目のやさしさ。
それは“生きること”の強さであり、
赦しでもある。
熊の中には、
世界をもう一度照らす再生の力がある。
🪞心を映す森
熊は、人の心の鏡だ。
怒りも、慈しみも、
その姿の中にある。
闇を抱くことも、光を信じることも、
どちらも「生きる」という行為の一部。
熊という象徴は、
その両方を受け入れるためにある。
🌌闇と光のあいだで
森の奥、
木々の影と光が交わる場所で、
熊がひととき立ち止まる。
その姿は、
まるで人の心の“かたち”のようだ。
闇に潜り、光を探し、
再び闇に戻っていく。
それは恐れではなく、
生き続けることそのものの姿。
熊が歩く森は、
人の心の中にも続いている。
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