🐬 イルカ23:共存という距離 ― 近づきすぎた関係 ―

人とイルカは、長い時間をかけて近づいてきた。
知り、見て、触れ、守ろうとし、
同時に、利用し、管理し、囲い込んできた。

その結果として生まれたのが、 「共存」という言葉だ。

この回では、 共存を理想として掲げるのではなく、 距離がどのように変わってきたのかを見つめ直す。

🐬 目次

↔️ 1. 距離があるという前提

野生動物との関係は、 本来、距離を前提にしている。

同じ空間に生きていても、 互いの行動は干渉しない。

その距離があるからこそ、 生態は成り立ち、 社会は保たれる。

イルカも、 海の中で人と距離を保って生きてきた。

🤝 2. 近づくことで起きたこと

研究。 展示。 観光。

人は、 イルカに近づく手段を増やしてきた。

それは理解を深める一方で、 行動を変える圧力にもなった。

餌付けによる依存。 航路への慣れ。 人の存在を前提にした行動。

近づくことは、 必ずしも中立ではない。

⚠️ 3. 交錯する善意と影響

多くの場合、 近づく動機は善意だ。

守りたい。 知りたい。 失いたくない。

だが善意は、 結果を保証しない。

管理、規制、介入。 それらは保全の名のもとに行われるが、 同時に、生き方を制限する。

イルカにとっての影響は、 善悪では測れない形で積み重なる。

🧭 4. 共存という言葉の重さ

共存とは、 近づくことではない。

支配でも、 一体化でもない。

必要なのは、 どこまで関わり、 どこから引くかを考え続けることだ。

共存という言葉は、 距離を調整し続ける責任を含んでいる。

🌙 詩的一行

共存とは、近づき続けることではなく、引く勇気を含んでいる。

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