🦪 ホタテ7:食性と濾過 ― 海を食べて生きる ―

ホタテシリーズ

ホタテは、獲物を追わない。
口を探しに行くことも、噛みつくこともない。

その代わりに、
海そのものを体に通す

ホタテの食事は、
目に見える動きとしては、ほとんど現れない。
だがその静かな営みが、
ホタテの成長と、生息域の成立を支えている。

🦪 目次

🌊 1. ホタテは何を食べているのか

ホタテの主な餌は、
海水中に漂う植物プランクトンや、
微細な有機物だ。

  • 主食:植物プランクトン
  • 副次的:微小動物プランクトン、有機粒子
  • 摂食方法:濾過摂食

これらは、
特定の場所に固まって存在するものではない。
流れに乗って、
常に運ばれてくる。

ホタテは、
餌のある場所へ移動するのではなく、
餌が通過する場所に立つ

🫧 2. 濾過摂食 ― 水を通して選ぶ

ホタテは、殻をわずかに開き、
体内に海水を取り込む。

このとき、水は鰓を通過し、
その表面で餌となる粒子が捕らえられる。

  • 取り込み:殻の開閉による水流
  • 選別:粒子サイズ・性質
  • 排出:不要物は体外へ

重要なのは、
すべてを無差別に食べているわけではないことだ。

ホタテは、
口に入れる前に、
ある程度の選別を行っている。

🫁 3. 鰓の役割 ― 呼吸と食事の交点

ホタテの鰓は、
呼吸器官であると同時に、
摂食器官でもある。

水中の酸素を取り込みながら、
同時に餌を集める。

  • 呼吸:溶存酸素の吸収
  • 摂食:粒子の捕集と輸送
  • 効率:常時処理が可能

この仕組みによって、
ホタテは、
動かずにエネルギーを得ることができる。

逆に言えば、
水が動かない環境では、
この方式は成立しない。

🌍 4. 食べ方が決める生息環境

ホタテの食性は、
そのまま生息環境の条件になる。

必要なのは、

  • 安定した流れ
  • 十分なプランクトン量
  • 濁りすぎない水質

この条件がそろう場所で、
ホタテは効率よく成長する。

だからこそ、
ホタテの存在は、
海の状態を映す指標としても扱われる。

ホタテは、海を浄化する存在ではない。
だが、
海が成立しているかどうかを、
その体で示している。

🌊 詩的一行

ホタテは、海を選ばず、通り過ぎるものだけを受け取って生きている。

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