ユズシリーズ

寒い季節に実るユズ。自然の香りを暮らしに灯してきた、人と果実の関係を描く。香りは光のように、今も続いている。

山に根づく野生ユズと、人の手で育つ栽培ユズ。種から芽へ、香りを受け継いできた日本の風景と人の記憶をたどる。

冬の果実・ユズは“香りを贈る”文化を育ててきた。贈答や正月飾りに込められた意味を通して、香りで季節を分け合う日本の風景を描く。

家の庭で育つユズの木。代々受け継がれる冬の香りと、暮らしに根づく“家の守り木”の文化を紹介。

ユズの皮に宿る香りの仕組みと、台所で生きる小さな手仕事。干し柚子や薬味に残る“冬の香り”の文化を紹介。

ユズの香りと唐辛子の辛みが出会って生まれた、柚子味噌と柚子胡椒。保存の知恵から広がった山里の調味文化を紹介。

冬至にユズを湯に浮かべる柚子湯。香りの科学と日本の風習を結ぶ、“香りで冬を越える”儀式の意味を静かに描く。

スダチとカボスはユズの親戚といえる酸味柑橘。香りと酸味の違い、徳島と大分の地域文化を静かに紹介。

ユコウは、穏やかな香りをもつユズの系統。酸味がまろやかで食用にも人気の“やさしい柑橘”を紹介。

兵庫県で生まれたユズ品種・多田錦。種が少なく香りがやわらかい、家庭に広まった“やさしい柑橘”の姿を紹介。