🐑 ヒツジ12:ロムニー種 ― 湿地と寒冷地に適応した体 ―

ロムニー種は、環境に鍛えられたヒツジだ。
乾いた草原ではなく、湿った土地、冷たい風、重い土。
そうした条件の中で、安定して生きることが求められてきた。

派手さはない。
だがロムニーは、環境の厳しさに耐える設計を持っている。

ヒツジという家畜が、
どこまで風土に合わせて形を変えられるのか。
ロムニーは、その一つの答えだ。

🐑 基礎情報

  • 分類:哺乳類/偶蹄目(鯨偶蹄目)/ウシ科/ヤギ亜科/ヒツジ属
  • 品種名:ロムニー種(ロムニー・マーシュ)
  • 学名:Ovis aries(家畜ヒツジ)
  • 原産:イギリス(湿地帯)
  • 用途:毛肉兼用種
  • 体格:中〜大型
  • 特徴:湿潤環境に強い、丈夫な体質
  • 毛:やや太めで耐久性のある羊毛
  • 日本での位置づけ:寒冷・多湿地域向けの試験的導入例

🐑 目次

🌧️ 1. 湿地に耐えるための成立

ロムニー種は、イギリス南東部の湿地帯で成立した。
足元がぬかるみ、風が強く、
病気や寄生虫のリスクも高い環境だ。

その中で求められたのは、
環境が悪くても安定して飼えるヒツジだった。

ロムニーは、
過度な高性能ではなく、
「崩れにくさ」を選んで作られた品種だ。

🧶 2. 被毛と皮膚の特徴

ロムニーの羊毛は、
メリノのように細くはない。

その代わり、
水分に強く、絡まりにくい性質を持つ。

  • やや太めで丈夫な繊維
  • 湿気によるトラブルが起きにくい
  • 実用品向けの羊毛

皮膚も比較的強く、
湿潤環境での皮膚炎が起きにくい。

🐾 3. 脚と蹄 ― 重い土地を歩く

湿地では、脚と蹄の丈夫さが重要になる。
ロムニーは、蹄病への耐性が比較的高いとされる。

体重を支える脚は、
極端に細くも太くもない。

長時間、重い地面を歩くことを前提にした、
現実的な足回りだ。

🇯🇵 4. 日本でのロムニー

日本では、
多湿環境への適応を期待してロムニーが導入された例がある。

特に、北海道や冷涼地で、
試験的に飼育された歴史が知られている。

主流になることはなかったが、
「日本の気候に合うヒツジ」を模索する中で、
重要な比較対象となった品種だ。

🌙 詩的一行

ロムニーは、厳しい土地に耐えることで、生き方を選んだ。

🐑→ 次の記事へ(ヒツジ13:チェビオット種)
🐑→ 前の記事へ(ヒツジ11:メリノ種)
🐑→ ヒツジシリーズ一覧へ

コメント

タイトルとURLをコピーしました