🌿 基礎情報
- 分類:イネ科 タケ亜科 マダケ属
- 和名:マダケ(真竹)
- 学名:Phyllostachys bambusoides
- 分布:原産:中国南部/日本各地に古くから定着
- 生育環境:里山・集落周辺・緩やかな斜面
- 高さ:15〜20m前後
- 稈径:8〜12cm前後
- 地下茎:走出型(比較的おだやか)
- タケノコ:春・小ぶりで風味が強い
- 用途:建材・竹細工・農具・生活用品
- ポイント:加工性と扱いやすさに優れた在来竹
日本の竹文化を思い浮かべるとき、多くの場合、そこにあるのはマダケだ。竹垣、物干し竿、籠、竿、道具の柄。暮らしのすぐそばに、静かに立ってきた竹である。
モウソウチクほどの力強さはないが、その分、制御しやすく、用途が広い。マダケは「使われること」を前提に、里山に根づいてきた竹だ。
🎐目次
- 🌿 1. マダケとはどんな竹か ― しなやかな稈
- 🏞️ 2. 生育と更新 ― 人の管理と相性のよい竹
- 🍃 3. 人との関係 ― 竹文化の基盤
- 🔎 4. モウソウチクとの違い ― 力と扱いやすさ
- 🌙 詩的一行
🌿 1. マダケとはどんな竹か ― しなやかな稈
マダケの稈は、ほどよい太さと均一さを持つ。真っ直ぐで節間が揃い、加工しやすい形をしている。
- 質感:軽く、しなやか。
- 外観:緑色が安定。
- 印象:整った竹林をつくる。
力で押す竹ではなく、手に従う竹。マダケの性質は、道具や建材としての使いやすさに直結している。
🏞️ 2. 生育と更新 ― 人の管理と相性のよい竹
マダケも走出型地下茎を持つが、拡大の勢いは比較的穏やかだ。
- 更新:適度な間隔で稈を更新。
- 管理:伐採・利用で安定。
- 広がり:制御しやすい。
定期的に使われることで、竹林は健全さを保つ。マダケは、人の手が入る環境で最も力を発揮する。
🍃 3. 人との関係 ― 竹文化の基盤
日本の竹細工や生活用品の多くは、マダケを前提として発展してきた。
- 用途:籠・ざる・竿・柵。
- 建築:竹垣・下地材。
- 暮らし:軽さと耐久性。
使い捨てではなく、直しながら使う。マダケは、そうした生活の時間感覚と相性がよかった。
🔎 4. モウソウチクとの違い ― 力と扱いやすさ
同じマダケ属でも、性質は大きく異なる。
- 太さ:モウソウチク > マダケ。
- 拡大力:モウソウチクが強い。
- 用途:マダケは加工向き。
モウソウチクが「量の竹」なら、マダケは「質の竹」だ。
🌙 詩的一行
マダケは、手に取られる距離で育ってきた。
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