🦌シカ8:鹿と神 ― 春日と山の信仰 ―

シカシリーズ

― 春日と山の信仰 ―

古代の人々は、鹿の瞳に神を見た。
森の奥から現れ、霧の中へ消える姿。
その静けさと気配は、神の使いとして敬われ、
やがて「鹿神(ししがみ)」の名で語られるようになった。


🌾目次


⛩ 春日信仰 ― 神の使いとしての鹿

奈良・春日大社では、鹿は神の使いとされている。
伝承によれば、白鹿に乗った神が常陸国から奈良へ降臨したという。
以来、鹿は「神鹿(しんろく)」として保護され、
人と神のあいだをつなぐ存在となった。


🗻 山と森 ― 神域を歩む命

鹿が棲む山や森は、古くから「神域」と呼ばれた。
狩猟や伐採が禁じられ、命が循環する聖なる場所。
鹿の通り道は、神々の道でもあり、
その足跡は人々の祈りの形だった。


🌕 神話と象徴 ― 祈りと再生の姿

鹿は「再生」や「導き」の象徴でもある。
角が生え変わる姿は、死と再生の循環を表し、
春に芽吹く生命の兆しと重ねられてきた。
鹿の存在は、古代の人々にとって“森の神話”そのものだった。


🌙 詩的一行

森の祈りが、鹿の瞳に映っている。


🦌→ 次の記事へ(シカ9:狩猟と供養 ― 命に祈る文化 ―)

関連→ 鹿と雷神 ― 春日大社・タケミカヅチ
🦌→ シカシリーズ一覧へ

コメント

タイトルとURLをコピーしました