南の森を歩くと、最初に見えるのがスダジイだ。
幹は広く、根は地を抱き、
その下に小さな木々と命が集まっている。
森の静けさを支えるのは、この木の重さだ。
🌿 森を育てる木
スダジイは、照葉樹林を代表する常緑の巨木。
樹高は30メートルにも達し、枝は水平に広がる。
その陰には多くの植物が守られ、
鳥や虫が巣をつくり、苔が水を保つ。
スダジイの森は、ただの一本の木ではなく、
小さな森そのものだ。
🌰 豊かな実り
秋になると、甘い香りのドングリが熟す。
リスやイノシシ、カケスがそれを運び、
新しい森を生む。
かつて人々もその実を食べ、
焼き、粉にして暮らしに取り入れた。
スダジイは、動物にも人にも、
等しく実りを分けてきた木。
🌾 神の木として
古くから、神社の森や社叢(しゃそう)にはスダジイがある。
冬でも葉を落とさず、静かに立ち続ける姿が、
永遠の象徴とされた。
その根元に祠を置き、
森と神を結ぶしるしとした。
南の神々は、
いつもこの木の下にいたのかもしれない。
🌙 詩的一行
スダジイは、森を抱く手のようだ。
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