【基礎情報】
- 分類:ウシ科 / Bos taurus(肉用種)
- 体長:約 220〜250 cm
- 体重:雌 600〜700 kg / 雄 900〜1,200 kg
- 原産地:フランス中部・リムーザン地方
- 用途:肉用(赤身肉が強み)
- 特徴:強い筋肉質・赤褐色の体色・高い歩行力・良質な赤身肉。自然放牧に向き、世界中に普及するフランス原産の肉牛。
― 赤く引き締まった体が、広い草原の傾斜をしっかり踏みしめて進んでいく。リムジンは、その名前の響きとは裏腹に、きわめて“働く牛”として世界に広まった品種だ。筋肉の密度が高く、赤身の強い旨味を持ち、放牧に必要な丈夫さと機動性を兼ね備えている。
ここでは、リムジンの歴史、体のつくり、生態的気質、そして人との文化的な関わりを見ていく。
🐄目次
- 🇫🇷 1. 歴史と背景 ― フランスの丘陵地から生まれた牛
- 🔥 2. 体の特徴 ― 筋肉質で力強い体つき
- 🐮 3. 生態・気質 ― よく歩き、よく食べる
- 🥩 4. 人との関係・文化 ― 赤身文化を支える品種
- 🌙 詩的一行
🇫🇷 1. 歴史と背景 ― フランスの丘陵地から生まれた牛
リムジンは、フランス中部のリムーザン地方で古くから飼育されてきた品種だ。
- 丘陵の放牧文化:起伏の多い土地で強い足腰が育った
- 歴史的役割:農耕・運搬の作業牛としても使われた
- 世界的普及:高い肉質と丈夫さでヨーロッパ・南米・オセアニアへ広まる
タフで働き者の牛として長く重宝されてきた。
🔥 2. 体の特徴 ― 筋肉質で力強い体つき
リムジンの最大の特長は、密度の高い筋肉が生む力強い赤身だ。
- 筋肉の発達:無駄のない体で、赤身の旨味が凝縮
- 赤褐色の体色:太陽光を浴びると明るく輝く
- 強靭な足腰:丘陵地でも安定して行動できる
- 皮膚の強さ:外傷に強く、野外飼育に適応
肉牛として理想的な“引き締まった体”が大きな魅力だ。
🐮 3. 生態・気質 ― よく歩き、よく食べる
リムジンは野外での飼育に非常に向いている。
- 歩行力の高さ:起伏ある地形でもよく歩く
- 環境適応力:寒暖差に強く、放牧のストレスが少ない
- 穏やかな気質:扱いやすく、群れも安定しやすい
“放牧と赤身”の両立ができる数少ない肉牛と言える。
🥩 4. 人との関係・文化 ― 赤身文化を支える品種
リムジンは世界の赤身肉文化に大きな影響を与えてきた。
- 赤身の評価:ステーキやローストに向く濃い味わい
- ヨーロッパの肉文化:脂より旨味を重視する地域で高評価
- 世界ブランド:多くの国で“赤身牛”の代表として普及
肉そのものの味を楽しむ文化と相性が良い品種だ。
🌙 詩的一行
赤い体がゆっくり歩くたびに、草原の影が静かに揺れていた。
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