🕊️ トンボ13:アオヤンマ ― 湿地をめぐる青い風 ―

トンボシリーズ

湿地の上を一本の青い線が走る。
速すぎず、しかし迷いのない弧を描き、
草の影から影へと移りながら巡回していく。

その存在感は、風よりも確かで、水よりも静か。
それがアオヤンマ
大型の青い体を持ち、湿地の気配をまとうトンボだ。

■基礎情報(アオヤンマ)
・分類:トンボ目 ヤンマ科 アオヤンマ属
・学名:Aeschnophlebia longistigma
・分布:本州〜九州
・体長:約7.5〜9cm
・主な生息環境:湿地、抽水植物が多い池、ヨシ原
・成虫の出現期:初夏〜盛夏


🕊️ 目次


🔵 姿と色 ― 湿地に映える青い大形種

アオヤンマは、腹部の鮮やかな青と、大きな体が特徴。
同じ大型のギンヤンマと似るが、青の発色が深いこと、
胸部の模様が異なることで見分けられる。

光が弱い湿地でも鮮明に見える青は、
草の影と水の色のあいだで静かに揺れる。


🌾 飛び方 ― ゆるやかに円を描く巡回者

アオヤンマは決まったコースをゆっくり巡回する。
強い推進力を持ちながらも、
湿地の草をかすめる


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