🦎 トカゲ22:ペットと飼育文化 ― 愛玩と管理のあいだ ―

トカゲシリーズ

ガラス越しに、トカゲがこちらを見ている。
逃げず、隠れず、ただ止まっている。

人は、その姿に「慣れ」や「信頼」を見出す。
だがトカゲ自身は、
人に近づいたわけではない。

この回では、トカゲを飼うという行為を、
愛情と管理、その両側から見ていく。

🦎 目次

🏠 1. なぜトカゲは飼われるのか

トカゲは、犬や猫のように人と関係を築く動物ではない。
それでも、ペットとして選ばれてきた。

理由は、派手な反応がないことにある。
鳴かず、求めず、距離を保つ。

人はそこに、干渉しすぎなくてよい関係を見出した。

🧪 2. 飼育という環境の人工性

飼育環境は、自然を切り取ったものではない。
温度、湿度、光、餌。

すべてが、人の手によって再現されている。

  • 温度:ヒーターによる管理
  • 光:紫外線照射
  • 食餌:栄養設計された餌

トカゲは順応するが、
それは「飼い慣らされた」わけではない。

管理が止まれば、生活は成立しない

⚖️ 3. 愛玩と管理の境界

世話をすることは、支配でもある。
逃げ場を失わせることでもある。

その事実を自覚しないまま、
「かわいい」という言葉だけが先に立つと、
距離は歪む。

トカゲの飼育は、
好意と責任が常に同時に存在する行為だ。

🌍 4. 野生との距離感

近年、野生個体の輸入規制や、
飼育下繁殖の重要性が語られるようになった。

それは、トカゲを守るためでもあり、
飼育文化そのものを続けるためでもある。

野生を消費しないこと。
その距離感が、これからの前提になる。

🦎 詩的一行

トカゲを飼うという行為は、近づくことではなく、守り続けることに近い。

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