🐟 タイ23:タイという生き方 ― 海と暮らしのあいだで ―

タイは、特別な魚だと言われてきた。
祝いの魚、縁起の魚、上等な魚。

だがここまで見てきたように、
タイの生き方そのものは、
極端なものではない。

深海へ行くわけでもなく、
外洋を旅し続けるわけでもない。
かといって、浅瀬だけに留まることもない。

タイは、あいだに立つ魚だ。

🐟 目次

🌊 1. 極端にならない生き方

タイは、
速さや力を誇る魚ではない。

捕食者としては中位にとどまり、
食べるものも、一つに偏らない。

環境が変われば、
水深を変え、
餌を変え、
行動を調整する。

この柔らかさが、
長く海に残ってきた理由だ。

🏠 2. 人に近づきすぎない距離

タイは、
人にとって身近な魚だ。

港に現れ、
市場に並び、
祝いの場に置かれる。

それでも、
完全に管理されきることはない。

養殖されても、
自然の海に戻され、
再び漁獲される。

タイは、
人の側に寄りすぎない距離を保ってきた。

🔁 3. 繰り返し選ばれてきた理由

タイが特別なのは、
一度選ばれたからではない。

何度も、
場に置かれ、
食べられ、
また選ばれてきた。

失敗しにくく、
誰かを困らせにくい。

その性質が、
結果として、
文化を支える存在にした。

🧭 4. 海と暮らしのあいだで

タイは、
自然の中だけで完結しない。

同時に、
人の都合だけで決まる魚でもない。

海と暮らしのあいだで、
使われ、距離を測られ、
関係を保たれてきた。

その姿は、
人と自然の関係そのものに近い。

🌊 詩的一行

タイは、特別になりすぎず、暮らしから離れすぎず、その場所に残り続けている。

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