🌱 植物プランクトン2:プランクトンという生き方 ― 植物ではなく藻類 ―

植物プランクトンシリーズ

「プランクトン」と聞くと、
多くの人は、小ささや弱さを思い浮かべる。

だが本来、
この言葉が指しているのは、
大きさでも、能力の低さでもない。

プランクトンとは、
流れの中で生きるという選択そのものだ。

🌱 目次

🫧 1. プランクトンとは何を指す言葉か

プランクトンという言葉は、
分類や系統を示すものではない。

それは、
自らの力で環境を支配せず、
環境の動きを前提として生きる存在
を指している。

  • ネクトン:流れに逆らって泳ぐ(魚・クジラ)
  • ベントス:底に定着して生きる(貝・ゴカイ)
  • プランクトン:流れの中で漂う

植物プランクトンは、
この中で最も受動的に見える位置にある。
しかしそれは、
弱さではなく、戦略だ。

🧬 2. 植物ではなく藻類という立ち位置

植物プランクトンの多くは、
生物学的には藻類に分類される。

彼らは、
根を張らず、
茎を伸ばさず、
葉を広げない。

それは不完全だからではない。
水中で生きるために不要だっただけだ。

  • 水が体を支える
  • 栄養は全身で吸収できる
  • 光は上から届く

陸上植物が獲得した構造は、
水中ではむしろ重荷になる。
植物プランクトンは、
藻類としての単純さを保つことで、
漂う生き方を成立させている。

🌊 3. 定住しないことで得た自由

植物プランクトンは、
特定の場所を持たない。

流れに乗り、
混ざり、
拡散し、
条件が合えば増える。

定住しないことは、
不安定さと引き換えに、
水域全体を生きる自由をもたらした。

一部が不利な環境に入っても、
すべてが失われることはない。
この分散性が、
水域生態系を壊れにくくしている。

🔄 4. 生き方としての一次生産

植物プランクトンは、
ただ光合成をしているわけではない。

彼らは、
流れの中で一次生産を行うという、
独特の役割を担っている。

  • 光を受ける場所に留まる
  • 短い時間で増える
  • すぐに食べられる

この循環があるからこそ、
動物プランクトンが生まれ、
魚が育ち、
水域に連続性が生まれる。

植物プランクトンは、
漂うことで、
世界の基盤をつくっている。

🌙 詩的一行

根を持たないから、流れのすべてが居場所になった。

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