水の色が、
わずかに濁って見えることがある。
緑でもなく、
褐色でもなく、
青とも言い切れない色。
その正体は、
藻類ですらない存在――
藍藻と呼ばれる微生物だ。
🧾 基礎情報
- 和名:藍藻(らんそう)
- 英名:Cyanobacteria
- 学名:Cyanobacteria
- 分類:原核生物(細菌)
- 区分:植物プランクトン(生活様式)
- 分布:全球(淡水・海水・湿地・土壌)
- 生息環境:湖沼・河川・沿岸・表層水
- サイズ:数µm前後(単細胞〜糸状)
- 栄養様式:光合成(一次生産者)
- 増え方:細胞分裂/条件により大増殖
- 移動:基本的に浮遊(一部は滑走)
- 捕食者:動物プランクトン(制限あり)
- 観察のヒント:淡水表層の採水、顕微鏡観察
🌱 目次
🦠 1. 藍藻とは何者か
藍藻は、
植物プランクトンとして扱われるが、
その正体は細菌である。
核を持たず、
細胞内に複雑な構造もない。
それでも、
光を使って有機物をつくる。
この単純さが、
藍藻を極めて強い存在にしている。
🧬 2. 植物でも藻類でもない理由
藍藻は、
緑藻や珪藻とは、
系統的にまったく異なる。
- 細胞核を持たない
- 葉緑体を持たない
- 細菌として分類される
それでも藍藻が、
植物プランクトンとして扱われるのは、
生き方が同じだからだ。
分類ではなく、
生活様式が、
この存在をここに置いている。
🌍 3. 地球を変えた光合成
藍藻は、
地球史において、
極めて重要な役割を果たしてきた。
約27億年前、
藍藻による光合成が、
大気中に酸素を放出し始めた。
これが、
現在の生物が呼吸できる世界を、
形づくった。
藍藻は、
目立たないが、
世界を根本から変えた存在だ。
⚠️ 4. 増えすぎる一次生産者
現代の水域では、
藍藻の増殖が、
問題として現れることがある。
富栄養化が進むと、
藍藻は急激に増え、
アオコと呼ばれる状態をつくる。
一部の藍藻は、
毒素を産生し、
水利用や生態系に影響を与える。
それは異常ではなく、
環境の変化に対する正直な反応だ。
🌙 詩的一行
植物でなくても、世界を緑にした。
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