森には、静けさよりも長く続くものがある。
風の形、雨の匂い、葉の光。
そして、そのすべてを包む緑の記憶。
🌿 落ちない葉
落葉の森が「終わりと再生」を語るなら、
常緑の森は「続く命」を語る。
葉は一年を超えて枝に残り、
古い葉の下で新しい芽が育つ。
それは、死と生が同時に息づく姿。
森は、
変わらないことで生きている。
🌾 森を包む祈り
南の森には、祈りのかたちがある。
神社の森、炭の記憶、
街の木陰、海辺の岩の根。
それぞれの葉が光を受け、
静かに世界を守っている。
その祈りは、誰かのためではなく、
ただ“生きて在ること”そのもの。
🍃 記憶としての森
シイやカシは、人の時間を超えて生きる。
一本の木が百年を越え、
その下に生まれた子どもが
同じ木の下で祈る。
葉の重なりは、
世代をつなぐ声のようだ。
森は語らない。けれど、覚えている。
🌙 詩的一行
森は、祈りのかたちで記憶している。
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