リス10:昔話の中のリス ― 語り継がれる小さな智恵 ―

リスシリーズ

昔話の中のリスは、いつも静かに森の片隅にいる。
冬の準備を怠らず、他の動物を助けたり、時にいたずらをしたり。
その姿は、人の心が自然に重ねた「知恵」と「慎ましさ」の象徴だった。


目次
🌿 日本の昔話に見るリス
🌾 世界の民話の中のリス
🍃 語り継がれる意味
🌙 詩的一行


🌿 日本の昔話に見るリス

日本の昔話では、リスはあまり登場しない。
しかし「冬に備える動物」として、他の動物たちとの対比に使われることがある。
働き者の象徴であり、怠け者をいさめる存在。
東北や北陸の民話では、リスが人の家に木の実を運ぶ話も伝わる。


🌾 世界の民話の中のリス

ヨーロッパでは、リスは森の知恵を運ぶ使者として語られてきた。
北欧神話では、世界樹ユグドラシルを駆け上がるリス「ラタトスク」が、
天と地を行き来し、神々と巨人のあいだを伝える存在として登場する。
その小さな体に“言葉”と“伝達”の役割を託した発想は、
森の精霊に近い感覚だ。


🍃 語り継がれる意味

リスは人の語りの中で、
「備えること」「知恵を働かせること」「季節を読むこと」の象徴となった。
派手ではないが、確かな生き方を示す存在。
その小さな姿に、人は自分たちの暮らしを映してきた。


🌙 詩的一行

昔話のリスは、知恵という静かな灯を運ぶ。


🪵→ 次の記事へ(リス11:森の声を聴く)
🪵→ リスシリーズ一覧へ

コメント

タイトルとURLをコピーしました