🐓ニワトリ11：白色レグホーン ― 世界標準の卵用鶏 ―

― 早朝の光の中、小柄な白い姿が軽やかに動く。白色レグホーンは“世界標準”と呼ばれる卵用鶏だ。確かな産卵力、無駄のない体つき、効率的に育つ性質。そのすべてが、長い改良の積み重ねから生まれている ―

白色レグホーンは、世界中の養鶏産業で基盤となる卵用種だ。早期から産卵を始め、年間の産卵数が多く、飼料効率にも優れる。白い羽色と軽い体つきは、卵用鶏として選抜されてきた歴史そのものを映している。

🐓目次

白色レグホーンは、卵を産む能力に特化して選抜され続けてきた。産卵開始が早く、年間の産卵数は他品種と比べても高い。世界の卵産業がこの品種を基準にしてきたのも、その安定した性能による。

“卵用種の代表”という言葉がそのまま当てはまる性能を持つ。

白色レグホーンの白い体羽と軽量な体型は、産卵に必要な体力の軽さと効率を追求した結果だ。脂肪がつきにくく、体重が軽いため、飼料を卵に変える能力が高い。

形そのものが“卵を産むための体”として洗練されている。

白色レグホーンは、ほかの在来地鶏に比べると活発で軽快な性質を持つ。小柄で敏捷に動くため、大規模飼養にも適応しやすい。

動きの軽さが、そのまま産卵力の高さにもつながっている。

白色レグホーンは19世紀後半に改良が進み、アメリカを中心に世界へ普及した。現在では商業卵産業の主力であり、世界中の卵が“レグホーン系”によって生産されていると言っても過言ではない。

“世界を変えた鶏”ともいえるほどの影響力を持つ品種だ。

白い羽が光を返すたび、一粒の卵へ向かう力がそっと育つ。