胞子とは? ― 自然の中での意味と使われ方

自然用語集

🌱定義

「胞子(ほうし)」とは、菌類コケ植物などがつくる微細な生殖細胞のこと。
種子のように発芽して新しい命を生み出すが、
養分を蓄えていないため、環境の力を借りて生きていく。

空気や水、動物たちに運ばれ、
遠く離れた場所で新しい菌糸を伸ばす――
それが、菌類の静かな“旅”のはじまりである。


🌾もう少し深く

胞子は、見えないほど小さく、しかし信じられないほど多く放たれる。
ひとつのきのこが作る胞子の数は、数十億にも及ぶことがある。
そのほとんどは芽を出さず消えていくが、
ごくわずかが適した場所に落ち、菌糸となって再び命をつなぐ。

森の風、雨の粒、動物の毛――
あらゆるものが胞子の運び手になる。
そしてそれが、森の時間をゆっくりと動かしていく。


💬使用例と観察

秋のきのこを指で軽く叩くと、
白い粉のようなものがふわりと舞い上がる。
それが胞子――
風に乗り、森のどこかでまた新しい命が芽吹く。



実際に記事内で使用した例:
🌲 森と人をつなぐ樹 | 🍄 光るという毒へ | 🏷️ 用語集へ戻る

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