モミジは、日本だけの木ではない。
私たちが親しんできた姿は、
もっと大きな系統の一部にすぎない。
北半球の温帯から冷帯にかけて、
カエデ属は広く分布し、
地域ごとに異なる姿をとってきた。
葉の形、樹高、色づき方。
そこには、気候と土地に応じた違いが現れている。
この章では、
日本のモミジを外に広げ、世界のカエデ類の全体像を見ていく。
🍁 目次
🌍 1. カエデ属の分布 ― 北半球の樹木
カエデ属(Acer)は、ほぼ北半球に限って分布する。
温帯から冷温帯を中心に、山地や森林に根づいてきた。
南半球に自然分布するカエデは、ほとんど知られていない。
これは、進化と気候史の影響を強く受けている。
共通するのは、
はっきりした季節変化のある地域に適応している点だ。
🍁 2. 東アジアのカエデ ― 多様性の中心
中国、日本、朝鮮半島を含む東アジアは、
カエデ属の多様性が特に高い地域だ。
山地が多く、
気候の幅が大きいことが、
多様な形態を生み出してきた。
日本のモミジ類は、
この多様性の一端として位置づけられる。
🍂 3. ヨーロッパのカエデ ― 森林を支える木
ヨーロッパでは、
カエデは景観樹であると同時に、
森林を構成する重要な木だ。
ノルウェーカエデやヨーロッパカエデなど、
大きく育つ種が多い。
紅葉は日本ほど鮮烈ではないが、
森全体を淡く染める役割を担っている。
🍃 4. 北米のカエデ ― メープルの系譜
北米では、カエデは「メープル」として知られる。
サトウカエデは、その代表的な存在だ。
樹液から砂糖を得る文化は、
先住民の知恵をもとに発展してきた。
北米のカエデ類は、
利用と森林生態の両面で重要な位置を占めている。
🍁 詩的一行
モミジは、世界の中では、ひとつの枝にすぎない。
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