🪲 クワガタムシ24:これからのクワガタムシ ― 森と人の距離のなかで ―

クワガタムシシリーズ

クワガタムシは、昔からそこにいたわけではない。
同時に、突然現れた存在でもない。

森があり、人が関わり、
そのあいだに条件がそろったとき、
クワガタムシは、静かに姿を保ってきた。

この最終話では、
未来を語りすぎず、希望を言い切らず、
これからも続いていく関係として、クワガタムシを見直す。

🪲 目次

🌲 1. 森が変わり続けるという前提

森は、固定された風景ではない。
成長し、倒れ、更新される。

クワガタムシが必要とするのは、
「豊かな原生林」だけではなかった。

倒木があり、
朽木が残り、
光と影が混ざる場所。

それは、変わり続ける森の途中に生まれる。

クワガタムシは、 完成した自然より、途中の環境と結びついてきた。

🏙️ 2. 人の関わり方は一つではない

人は、森から離れ、また別の形で近づいている。
完全に管理することも、
完全に放置することも、選択肢のひとつだ。

だが、そのどちらかだけが正解ではない。

里山のように、
使いながら残す関わり方もあった。

飼育という形で、 個体と向き合う距離も生まれた。

クワガタムシは、 人の関わり方の違いを、結果として映す存在だ。

🧭 3. 守るでも、使うでもなく

「守るべき自然」という言葉は、
ときに距離を遠ざける。

「使う自然」という考えは、
ときに消費へ傾く。

クワガタムシとの関係は、
その中間にある。

触れられるが、
制御しきれない。

知ることはできるが、
所有はできない。

クワガタムシは、 人が自然と折り合いをつける練習台のような存在でもある。

🔁 4. 距離を測り続ける存在

これから先、 森の形も、人の暮らしも変わり続ける。

クワガタムシが減る場所もあれば、 残る場所もあるだろう。

大切なのは、 一度決めた答えを固定しないことだ。

近づきすぎていないか。
遠ざけすぎていないか。

クワガタムシは、 その距離を問い返してくる存在として、 これからも現れ続ける。

🌙 詩的一行

クワガタムシは、森と人のあいだで、ちょうどいい距離を探し続けている。

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