ヒラタクワガタは、正面から見ると地味に見える。
顎は極端に長くなく、体色も黒一色。
だが、横から見ると、その体は低く、広い。
木の幹に張りつくような姿勢は、他のクワガタとは明らかに違う。
ヒラタクワガタは、高く持ち上げるのではなく、押し切るための体を持つ種だ。
🧾 基礎情報
- 分類:昆虫綱/鞘翅目/クワガタムシ科
- 学名:Dorcus titanus pilifer
- 和名:ヒラタクワガタ
- 英名:Japanese flat stag beetle
- 分布:日本(本州・四国・九州・南西諸島)
- 主な環境:河畔林、低地の雑木林、湿った林
- 体長:オス 30〜75mm/メス 25〜40mm
- 活動時期:6〜9月
- 活動時間:夜
- 食性:樹液
- 繁殖:夏に交尾/朽木内に産卵
- 幼虫の場所:太めの朽木内部
- 越冬:成虫越冬あり
- 見分けポイント:平たい体、直線的で太い顎
🪲 目次
🦷 1. 平たい体と直線的な顎
ヒラタクワガタの体は、上下に薄く、横に広い。
この形は、樹皮に体を密着させるのに向いている。
顎は直線的で、太い。
ノコギリクワガタのような引っかける形ではなく、
正面から押すための形だ。
体の低さは、相手に持ち上げられにくい。
争いでは、常に地面や幹に近い位置を保てる。
🌊 2. 低地・水辺という棲みか
ヒラタクワガタは、低地に多い。
河川敷や水辺に近い雑木林で見られることが多い。
- 湿度が高い
- 太い木が残りやすい
- 倒木が多い
こうした環境は、
幼虫が育つ朽木を長く保つ。
ヒラタクワガタは、水と森が近い場所を選んで生きる。
💪 3. 押す力に特化した争い
ヒラタクワガタの争いは、持ち上げ合いになりにくい。
低い位置で、押し合いになる。
平たい体と太い顎は、
相手を押し下げ、位置を奪うのに向いている。
一度有利な姿勢を取ると、
簡単には崩れない。
ヒラタクワガタの強さは、
粘り強さにある。
⏳ 4. 長く留まる生き方
ヒラタクワガタも、成虫越冬を行う。
活動期間が長く、同じ場所に留まることが多い。
樹液場を頻繁に変えず、
条件の良い場所を維持する。
これは、押す力に特化した体と相性がいい。
ヒラタクワガタは、
場所を動かさず、力を使うクワガタだ。
🌙 詩的一行
ヒラタクワガタは、低い位置に踏みとどまることで、力を形にしてきた。
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