🌳コナラ16:朝の光

コナラシリーズ

― 新しい森のはじまり ―

夜が明けると、森の輪郭が少しずつ戻ってくる。
冷たい空気の中で、光が葉の先に宿り、
コナラの森はまた息をしはじめる。


🌅 夜明けの森

朝の光は、森の目覚めの合図だ。
鳥たちが鳴き、虫が動き、
木々の間をやわらかな風が通り抜ける。
コナラの葉の上には夜露が残り、
小さな光を反射して森を淡く照らす。

この時間、森はまだ半分眠っている。
音も匂いも静かで、
ただ光だけがゆっくりと広がっていく。


🌳 木々の呼吸

朝になると、コナラの葉が再び気孔を開く。
光を受け取り、空気を吸い、
夜のあいだにたまった水分を放つ。
森全体が一斉に呼吸を始める瞬間だ。

幹の中では水が動き、
根から吸い上げられた水分が
葉の先へと流れていく。
森は朝ごとに生まれ変わっている。


🕊️ 生き物たちの朝

森の生き物たちもまた、光とともに動き出す。
カケスが枝から枝へ飛び、
リスが幹を駆け上がる。
花は開き、虫たちは羽を乾かし、
夜の冷たさが少しずつ溶けていく。

朝の森には、始まりの気配が満ちている。
その光の中で、昨日の森はもう別の姿になる。


🌙 詩的一行

光が差すたびに、森は新しい名を得る。


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