雨の日、同じ場所に現れる二つの姿がある。
殻を背負うものと、背負わないもの。
見た目の違いは明確だが、
その関係は単純ではない。
ナメクジは、カタツムリの「未完成」ではない。
殻を持つか、捨てるか。
それは優劣ではなく、
異なる条件に対する別の答えだった。
🐌 目次
🐚 1. 近縁だが同じではない
カタツムリとナメクジは、
ともに腹足類に属する近縁の仲間だ。
だが、分類上は別の系統に分かれ、
同じ種の成長段階という関係ではない。
ナメクジは、
殻を持つ祖先から分岐し、
殻を縮小・消失させた系統である。
🔄 2. 殻を捨てるという選択
殻を捨てることには、
はっきりした利点がある。
体が軽くなり、
狭い隙間に入りやすくなる。
落ち葉の間、腐植の奥、
石の裏側。
ナメクジは、
カタツムリが入りにくい場所を生活圏にした。
🏃 3. 動きと生活範囲の違い
殻を持たない分、
ナメクジは比較的速く移動できる。
移動範囲が広がれば、
餌の選択肢も増える。
一方、カタツムリは、
殻を背負うことで行動が制限されるが、
定着性が高い。
この違いが、
両者の生息場所の棲み分けを生んでいる。
🌧️ 4. 弱さの方向が違う
ナメクジは、
殻による防御を持たない。
その代わり、
厚い粘液や隠れる能力によって、
乾燥や捕食を回避する。
カタツムリは、
動けない代わりに、
閉じこもる防御を持つ。
弱さの質が違うだけで、
どちらも環境に対して成立している。
🌙 詩的一行
殻を捨てたことで、ナメクジは別の世界を選んだ。
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