🐦カラス7:オナガ

カラスシリーズ

― 群れの青い声 ―

森の奥から、透きとおるような声が響く。
枝の間をすばやく移動し、青い尾を光らせながら仲間と呼び交わす。
オナガは、カラス科の中でも特に社交的な鳥。
その声は、森の記憶をつなぐ合図のように響く。


  • 分類:スズメ目カラス科オナガ属
  • 学名:Cyanopica cyanus
  • 分布:本州・九州の一部、東アジア(中国・朝鮮半島)
  • 体長:約35〜39cm(尾羽が体の半分以上)
  • 体重:約65〜80g
  • 翼開長:約40〜45cm
  • 食性:雑食(昆虫、果実、木の実、小動物など)
  • 生態:群れで行動し、互いに鳴き声で連絡を取り合う。森や林縁に生息。
  • 鳴き声:「ギューイ、ギューイ」などの澄んだ声。仲間同士の連絡や警戒に使われる。
  • 特徴:青い尾羽と灰色の体。頭部は黒く、全体に優雅な印象を持つ。

🌾目次


🌳 群れ ― 声でつながる社会

オナガは常に群れで行動する。
十数羽が連なり、枝から枝へと渡りながら、
鳴き声で互いの位置を知らせる。
その声の網が、森の中の“見えない絆”を形づくっている。


🪶 行動 ― 協力する鳥たち

巣づくりのとき、オナガは仲間のために動く。
一羽が巣材を運び、他の個体が見張る。
敵を見つけると、一斉に鳴いて警戒を広げる。
その協調性は、カラス科でも際立っている。


💎 美 ― 森に映える青

木漏れ日の中で尾羽が青く光る。
その青は、海や空とは違う、森の中の静かな色。
外敵を避けるための保護色でありながら、
見る者には、自然の美しさを教えてくれる。


🌙 詩的一行

声と青が、森の記憶を結んでいる。


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