🦠 カビ28:見えない生命観 ― 管理するという発想 ―

カビシリーズ

人は、見えるものを信じやすい。

形があり、 境界があり、 動きが確認できるもの。

だがカビは、 見えない時間の中で進行する生命だ。

その存在をどう理解するかは、 世界をどう捉えるかという姿勢に直結している。

🦠 目次

👁️ 1. 見えないものへの不安

カビは、 突然現れたように見える。

だが実際には、 長い時間をかけて進行している。

人が不安を感じるのは、 その過程を知覚できないからだ。

見えないものは、 予測できない。

予測できないものは、 恐れられる。

カビに向けられる不安の多くは、 生命そのものより、 不可視性に向けられている。

📐 2. 管理という認識の道具

見えないものに対して、 人は「管理」という方法を選んできた。

数値、基準、 許容範囲。

それらは、 不安を減らすための道具だ。

だが同時に、 世界を単純化する枠組みでもある。

管理できるか、 できないか。

その二分法は、 生命の多様なあり方を 切り落とすこともある。

🌍 3. 生命を測るということ

生命を測るという発想は、 近代的な世界観と深く結びついている。

量、速度、 増減。

それらは、 比較と制御を可能にする。

だがカビのような生命は、 測定の外側に滲み出る。

止まっているようで進み、 進んでいるようで待つ。

カビは、 測りきれない生命が存在することを、 静かに示している。

🫧 詩的一行

カビは、見えないまま進む生命を、世界に思い出させる。

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