カビを見つけたとき、多くの人は「汚れ」だと思う。
けれど、そこにあるのは汚れではなく、生き物としての痕跡だ。
カビは菌類の一員である。
そして菌類には、カビだけでなく、キノコや酵母も含まれている。
姿は違っても、根にある仕組みはつながっている。
カビを知る第一歩は、「菌類とは何か」を押さえることだ。
キノコとカビは別物に見えるが、違いは「別の生物」ではなく、
生き方と姿の現れ方の違いとして整理できる。
見えない菌糸が広がり、条件が整うと胞子が生まれる。
菌類は、植物でも動物でもない、もうひとつの世界をつくっている。
🦠 目次
- 🧬 1. 菌類とは何か ― 植物でも動物でもない
- 🍄 2. キノコとカビ ― 違いは「姿の出方」
- 🥣 3. 酵母という仲間 ― 発酵と単細胞の生活
- 🧵 4. 菌糸という共通言語 ― 伸びる体のしくみ
- 🫧 詩的一行
🧬 1. 菌類とは何か ― 植物でも動物でもない
菌類(真菌)は、植物とも動物とも異なるグループとして扱われる。
光合成はせず、自分で栄養をつくれない。
その代わり、周囲の有機物を分解して、吸収して生きている。
- 栄養の取り方:分解して吸収(外部消化)
- 体の基本:菌糸(または単細胞)
- 増え方:胞子・出芽など
菌類は「食べる」生き物だ。
ただし動物のように噛まない。
外側で分解し、溶かしてから取り込む。
その仕組みが、カビの静かな増殖や、キノコの急な発生につながっている。
🍄 2. キノコとカビ ― 違いは「姿の出方」
カビとキノコは、どちらも菌類だ。
違って見えるのは、普段見えている部分が違うからだ。
- カビ:菌糸が広がった姿が、そのまま目に見えやすい
- キノコ:菌糸は土や木の中に広がり、外に出るのは「胞子を作る器官」
つまり、キノコは「体」そのものではなく、
胞子を飛ばすために一時的に作られる構造として現れる。
カビは、生活の大部分が表面近くで進むため、
私たちの視界に入りやすい。
同じ菌類でも、暮らし方が違えば、姿の見え方も変わる。
🥣 3. 酵母という仲間 ― 発酵と単細胞の生活
菌類の中には、カビやキノコのように「菌糸」を伸ばさず、
単細胞で生きる仲間もいる。酵母がそれだ。
- 姿:基本は単細胞
- 増殖:出芽など
- 関わり:発酵の現場で働くことが多い
酵母は、同じ菌類でも「広がる」より「増える」に寄った生き方をする。
この多様さが、菌類の世界を奥深くしている。
🧵 4. 菌糸という共通言語 ― 伸びる体のしくみ
カビをカビとして成立させているのは、菌糸だ。
菌糸は、細い糸のように伸び、分岐し、面を占めていく。
- 伸長:先端が伸び続ける
- 分岐:枝分かれして面積を増やす
- 役割:基質に入り込み、栄養を得る
キノコの菌糸も、木や土の中で同じように広がっている。
見えていないだけで、菌類の本体は、いつも静かに伸びている。
「見える姿」が違っても、根にある設計はつながっている。
カビを理解することは、菌類の見えない体を想像することでもある。
🫧 詩的一行
カビを知ることは、見えない体が世界を支えていると気づくことだ。
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