カビは、単独で生きているように見える。
壁に広がり、食品に現れ、静かに増えていく。
だが実際には、他の生き物と切り離されて存在することはない。
植物、動物、微生物。
あらゆる生命と、何らかの関係を結びながら生きている。
その関係は、一様ではない。
助け合うこともあれば、利用することもあり、
同じ資源をめぐって競り合うこともある。
カビは、生き物同士の距離が生む関係の中で、
位置を変えながら存在してきた。
🦠 目次
🤝 1. 共生 ― 互いに成り立つ関係
カビは、他の生き物と共生関係を結ぶことがある。
代表的なのが、植物の根と菌類の関係だ。
菌類は、土壌中の養分や水分を集め、
植物に渡す。
その代わりに、植物から有機物を受け取る。
- 関係:相互に利益がある
- 例:菌根菌など
- 結果:生育環境の拡張
ここでは、カビは敵でも汚れでもない。
環境を支える一部として働いている。
🧲 2. 寄生 ― 片方に偏る関係
一方で、カビは寄生的な立場を取ることもある。
他の生き物の体や表面を利用し、
栄養を得る関係だ。
- 特徴:一方が利益を得る
- 影響:相手に負荷がかかる場合もある
- 形:一時的から長期までさまざま
寄生は、必ずしも破壊を意味しない。
多くの場合、共存の範囲で成立している。
関係が崩れたときに、
初めて問題として認識される。
⚔️ 3. 競争 ― 同じ資源をめぐって
カビは、常に独占できる環境にいるわけではない。
同じ場所には、細菌や他の菌類も存在する。
限られた栄養や空間をめぐって、
競争関係が生まれる。
- 対象:栄養、空間、水分
- 手段:成長速度、酵素、化学物質
- 結果:優占・排除・棲み分け
この競争が、
微生物の分布や構成を決めている。
🌍 4. 関係は固定されない ― 立場の移ろい
カビの立場は、常に同じではない。
環境や条件によって、
共生・寄生・競争の位置は変わる。
同じカビでも、
ある場所では共生し、
別の場所では競争者になる。
関係は、性質ではなく、
状況によって生まれる。
この柔軟さが、
カビを長く生き延びさせてきた。
🫧 詩的一行
カビは敵にも味方にもなり、関係の中で姿を変える。
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