- 和名:コノハズク
- 英名:Japanese Scops Owl
- 学名:Otus semitorques
- 分類:鳥類・フクロウ目・フクロウ科
- 体長:約22〜24cm
- 翼開長:約55〜60cm
- 分布:東アジア、日本(夏鳥)
- 主な生息環境:森林・里山・社寺林
- 食性:肉食(昆虫・小型脊椎動物)
- 活動時間:夜行性
姿を見たことがなくても、
声だけは覚えている、という人は多い。
夜の森や集落の近くで、
一定の間隔で響く短い声。
その存在は、音として先に知られる。
コノハズクは、
フクロウ類の中でも特に小さな種だ。
そして同時に、声によって存在を示すフクロウでもある。
ここでは、コノハズクという種を通して、
「小ささ」と「聞こえること」が持つ意味を見ていく。
🦉 目次
🔊 1. 声で知られるフクロウ
コノハズクは、
姿よりも鳴き声で知られることが多い。
夜の静けさの中で、
単調で、しかしよく通る声が繰り返される。
この声は、
繁殖期のなわばり宣言や、
ペア間の位置確認に使われる。
小型のフクロウにとって、
姿を見せないまま存在を伝えることは、
無用な争いを避ける手段でもある。
🪶 2. 小型という設計 ― 目立たない生き方
コノハズクの体は小さく、
枝葉の中に溶け込む。
派手な色も、大きな体も持たない。
それは弱さではなく、
見つからないための設計だ。
- 細い枝にも止まれる
- 樹冠近くで身を隠せる
- 捕食者に気づかれにくい
コノハズクは、
森の中で「いないように生きる」フクロウだ。
🦗 3. 獲物と食性 ― 夜の昆虫を捕らえる
主な獲物は、昆虫類だ。
- 甲虫類
- 蛾
- バッタ類
小型であるため、
ネズミ類を主食とすることは少ない。
代わりに、
夏の夜に豊富な昆虫資源を利用する。
これは、
体の大きさと食性が一致した、
非常に無理のない生き方だ。
🌲 4. 人の近くに潜む理由 ― 小さな夜の居場所
コノハズクは、
里山や集落の周辺でも見られる。
人に近いようで、
実際には人の視線の外で生きている。
- 古木や雑木林が残る
- 夜に昆虫が集まる
- 完全な暗闇が確保できる
こうした条件が、
人の暮らしの縁に残っている。
コノハズクは、
小さな夜が成立する場所を使っているだけだ。
🌙 詩的一行
コノハズクは、声だけを残して、夜に溶けている。
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