現代の日本で、ヒツジはほとんど見かけない。
だが、いなくなったわけでもない。
産業の中心からは外れ、
日常の食卓にも並ばない。
それでもヒツジは、別のかたちで生き残っている。
今のヒツジは、
大量に飼われる家畜ではなく、
見られ、触れられ、語られる存在になった。
🐑 目次
🏞️ 1. 観光牧場のヒツジ
日本で最もヒツジを見かける場所は、
観光牧場だろう。
草を食べ、
ゆっくり歩き、
人に囲まれてもあまり動じない。
ヒツジは、
危険を感じにくい存在として、
「安心できる風景」をつくる役割を担っている。
ここでのヒツジは、
肉でも毛でもなく、
「場の空気」を構成する生き物だ。
👩🌾 2. 小規模飼育という形
一部では、
小規模にヒツジを飼う人もいる。
自家消費、直売、
地域のレストラン向け。
頭数は少なく、
管理の手が行き届く範囲だ。
この形では、
ヒツジは効率よりも、
関係性の中で飼われる家畜になる。
名前を呼ばれ、
状態を見られ、
数ではなく一頭として扱われる。
📚 3. 教育・研究の中のヒツジ
学校や研究施設でも、
ヒツジは飼われている。
反芻動物の理解、
家畜化の歴史、
生態と管理の関係。
ヒツジは、
説明しやすい家畜だ。
体の構造、行動、弱さが、
観察を通して伝わりやすい。
ここでは、
ヒツジは教材であり、
同時に生きた存在でもある。
🔁 4. 現代における役割の変化
現代の日本で、
ヒツジは「生産の中心」ではない。
その代わり、
ヒツジは意味を担う存在になった。
・人と動物の距離を考える材料
・家畜化の成否を考える例
・効率だけでは測れない生き物
ヒツジは、
今も人のそばにいる。
ただし、それは主役ではなく、
問いを残す存在としてだ。
🌙 詩的一行
ヒツジは、数を減らしても、意味を手放さなかった。
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