ヒラメの食べ方は、一生同じではない。
生まれた直後と、海底で待つ成魚とでは、
必要な食べ物も、狙い方も、大きく異なる。
ヒラメの成長は、体の変化と食性の変化が重なって進む。
何を食べられるかが、次の姿を決め、
姿が変わることで、食べられるものも変わっていく。
食性をたどることは、
ヒラメがどの段階で、どの場所に生きているのかを知ることでもある。
🟦 目次
🐣 1. 稚魚期 ― 浮かび、食べ、成長する
孵化したばかりのヒラメは、海底にはいない。
水中を漂いながら、浮遊生活を送る。
この時期の食べ物は、主にプランクトンだ。
小さな体で、動き回る微小な生物を捕らえる。
- 主な餌:動物プランクトン
- 生活場所:水中・表層〜中層
- 行動:遊泳中心
この段階では、ヒラメはまだ「底の魚」ではない。
他の多くの魚と同じように、
水中で成長のためのエネルギーを集めている。
🧬 2. 変態期と食性の切り替え
成長が進むと、変態が始まる。
体が傾き、目が移動し、
生活の場が海底へと移っていく。
この変化に合わせて、食性も切り替わる。
プランクトン中心の食事から、
より大きな獲物へと対象が広がる。
甲殻類や小型の底生生物が、
新たな餌として加わる。
食べられるものが変わることで、
底に留まる意味が生まれる。
🐟 3. 成魚の食性 ― 肉食への定着
成魚となったヒラメは、
はっきりとした肉食性を示す。
主な獲物は、
海底付近を泳ぐ小魚や甲殻類だ。
- 主食:小魚
- 副食:エビ・カニ類
- 捕食方法:待ち伏せ
獲物のサイズが大きくなるにつれ、
ヒラメの体も、狩りに適した形へと仕上がっていく。
成長とは、
より大きなエネルギーを、確実に得る能力を身につけることだ。
🌊 4. 成長と環境 ― 食べ物が決める居場所
ヒラメの成長段階ごとに、
生活する場所は少しずつ変わる。
稚魚は水中へ、
若魚は浅場の砂底へ、
成魚はより安定した底へ。
この移動は、
単なる場所の移動ではない。
食べ物が存在する場所への移動だ。
ヒラメは、
成長とともに食性を変え、
食性に合わせて居場所を定めていく。
🌊 詩的一行
ヒラメは、食べられるものに導かれて、海底へ辿り着いた。
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