🟦 ヒラメ13:カレイとの違い ― 似て非なる魚 ―

ヒラメシリーズ

ヒラメとカレイは、よく似ている。
平たい体、砂底に伏す姿、片側に集まった目。

そのため、この二つは、
同じ魚の呼び方違いだと思われることも多い。

だがヒラメとカレイは、
同じカレイ目に属しながら、
生き方の重点が異なる魚だ。

🟦 目次

↔ 1. 似ている理由 ― 同じ目に属する魚

ヒラメとカレイは、
どちらもカレイ目に属する魚だ。

稚魚期に変態を行い、
体を横倒しにして底生生活へ移行する。
この共通点が、外見のよく似た姿を生んでいる。

そのため、
砂底に伏している状態では、
見分けが難しいことも多い。

だが、同じ設計図から出発しながら、
ヒラメとカレイは、
異なる方向に調整されてきた。

👁 2. 目の位置の違い

もっとも知られている違いは、
目の位置だ。

一般的に、
ヒラメは両目が左側に集まり、
多くのカレイは両目が右側に集まる。

この違いは、
単なる見た目の問題ではない。
系統の分かれ方を反映している。

ただし例外もあり、
目の位置だけで完全に判別できるわけではない。
より重要なのは、
何を食べ、どう狩るかだ。

🐟 3. 食性と捕食の違い

ヒラメは、
肉食性が強い捕食者だ。

小魚や甲殻類を狙い、
待ち伏せから一気に飛び出して捕らえる。

一方、多くのカレイは、
底生の無脊椎動物を主に食べる。

  • ヒラメ:小魚中心、捕食者寄り
  • カレイ:ゴカイ・甲殻類など、底生生物中心

この食性の違いが、
口の大きさや歯の発達にも表れている。

🏖 4. 役割の違い ― 砂底での立場

砂底の生態系において、
ヒラメとカレイは、
異なる役割を担っている。

ヒラメは、
小魚を抑える側として働く。

カレイは、
底生生物を食べ、
砂底の有機物循環に関わる。

同じ場所にいても、
狙う相手が違うことで、
競合は限定的になる。

似た姿の二つの魚は、
砂底の中で、
役割を分け合って生きている。

🌊 詩的一行

ヒラメとカレイは、似た形のまま、違う仕事を引き受けてきた。

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