キノコ（有毒）シリーズ

幻覚性きのこが生んだ祈りと信仰。かつて人は毒によって森と心を交わした。幻と現実、その境界にあった祈りの記録。

森の毒は薬にもなる。ベニテングタケやワライタケに含まれる成分が、古代から現代へと受け継がれる。毒と薬、そのわずかな差にある自然の知恵を描く。

ベニテングタケやシロタマゴテングタケに象徴される「神の毒」。古代の信仰では、毒は神とつながるための門だった。森と人の祈りの記録。

純白の毒きのこ、シロタマゴテングタケ。静かで美しく、致命的な毒をもつ。白が示す“神聖と拒絶”の意味を描く自然エッセイ。

黄金色に輝く毒きのこ、オオワライタケ。幻覚性の毒が人の意識をゆらし、森の深層を見せる。毒と神の境界に立つ存在を描く。

笑いを誘う毒きのこ、ワライタケ。幻覚を起こす毒が人の心をゆらす。森が仕掛ける「狂気の笑い」と人の意識の境界を描く。

遅れて痛みをもたらす毒きのこ、ドクササコ。触れたあと数日後に発症する“森の呪い”。自然が記憶する痛みと人の罪を描く。

真紅の毒きのこ、カエンタケ。触れれば皮膚が焼けるほどの猛毒をもち、森の警告のように咲く。美と恐怖の境界を描く自然エッセイ。

食用きのこにそっくりな毒きのこ、クサウラベニタケ。見分けられない美しさが人を惑わせる。森が教える「似ているという罠」の物語。

小さな黄色い毒きのこ、ニガクリタケ。世界で最も苦いその味は、森の警告。毒と生の境界を描く自然エッセイ。