🐑 ヒツジ10:コリデール種 ― 毛と肉のあいだに立つ品種 ―

コリデール種は、どこか控えめなヒツジだ。
極端に肉が多いわけでも、羊毛が特別に細いわけでもない。
だがその中間に立ち続けたことで、長く使われてきた。

一つの用途に偏らず、
毛と肉の両方を成り立たせる
そのバランスこそが、コリデールという品種の本質だ。

日本でヒツジが最も広く飼われていた時代、
中心にいたのは、このコリデールだった。

🐑 基礎情報

  • 分類:哺乳類/偶蹄目(鯨偶蹄目)/ウシ科/ヤギ亜科/ヒツジ属
  • 品種名:コリデール種
  • 学名:Ovis aries(家畜ヒツジ)
  • 原産:ニュージーランド
  • 用途:毛肉兼用種
  • 体格:中〜大型
  • 特徴:丈夫で飼いやすい、用途の幅が広い
  • 毛:中程度の太さの羊毛
  • 日本での位置づけ:戦後の主力品種、全国に導入

🐑 目次

⚖️ 1. 兼用種としての成立

コリデール種は、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、
ニュージーランドで作出された。

メリノ系の羊毛と、
肉用種の体格を組み合わせ、
一頭で複数の役割を担えるヒツジを目指した結果だ。

専用品種ほど尖っていない代わりに、
環境や需要の変化に対応しやすい。
それが、コリデールの強みだった。

🧶 2. 羊毛と肉、その中間

コリデールの羊毛は、
メリノほど細くはないが、扱いやすい太さを持つ。

保温性と耐久性のバランスがよく、
日常使いの毛製品に向いている。

肉についても、
極端な量は出ないが、安定した品質が得られる。

コリデールは、
過不足のない性能を重視した品種だ。

🌿 3. 飼いやすさと適応力

コリデールは、丈夫で順応性が高い。
放牧中心の飼育にも、舎飼いにも対応できる。

  • 寒暖差への耐性が比較的高い
  • 繁殖が安定している
  • 管理しやすい性質

この適応力が、
さまざまな地域で導入された理由でもある。

🇯🇵 4. 日本のコリデール

日本では、戦後の畜産振興期に、
コリデールが主力品種として導入された。

羊毛確保と食肉利用の両立を目指し、
全国各地で飼育された時代がある。

現在では頭数は減ったが、
日本のヒツジ史を語る上で欠かせない存在だ。

🌙 詩的一行

コリデールは、ちょうどよさを選び続けたヒツジだった。

🐑→ 次の記事へ(ヒツジ11:メリノ種)
🐑→ 前の記事へ(ヒツジ9:サフォーク種)
🐑→ ヒツジシリーズ一覧へ

コメント

タイトルとURLをコピーしました