🪲 カブトムシ26:これからのカブトムシ ― 人との距離の取り方 ―

カブトムシシリーズ

カブトムシは、
守られるだけの存在ではない。

同時に、
放っておけば残る存在でもない。

人とカブトムシの関係は、
長いあいだ、近すぎるほど近かった。

いま問われているのは、
その距離を、どう保ち直すかということだ。

🪲 目次

🧭 1. 「守る」と「関わる」のあいだ

生き物を前にしたとき、
人は二つの言葉を使いたくなる。

守ること。
関わること。

だが、
その二つは必ずしも同じではない。

過剰に守ろうとすれば、
触れられない存在になる。
過剰に関われば、
疲弊させてしまう。

カブトムシは、
その中間に位置する存在だ。

🏕 2. 飼うこと・見ること・離すこと

カブトムシとの関わり方には、
いくつかの段階がある。

飼うこと。
観察すること。
見つけて、そのままにすること。

どれが正しい、という話ではない。
重要なのは、
その行為が何を生むかを理解しているかだ。

捕まえることは、
責任を引き受けることでもある。

🌳 3. 環境を残すという選択

個体を守ることと、
環境を残すことは、別の話だ。

カブトムシにとって必要なのは、
特別な保護区ではなく、
更新され続ける雑木林だ。

落ち葉が積もり、
朽木が生まれ、
樹液がにじむ。

そうした条件が、
静かに続いていくこと。

それが、
最も確実な未来の残し方だ。

🔁 4. 距離を取り直すという発想

人は、
近づくことだけを関わりだと考えがちだ。

だが、
距離を取ることも、立派な関係だ。

毎年必ず捕まえなくてもいい。
毎回飼わなくてもいい。

見つけて、
そのまま夜に返す。

そうした選択が、
これからの関係をつくっていく。

🌙 詩的一行

カブトムシは、離れすぎず、近づきすぎない場所で待っている。

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