- 分類:菌界/子嚢菌門/ユーロチオミケス綱/ユーロチオ目/トリココマ科/アスペルギルス属
- 和名:コウジカビ
- 学名:Aspergillus oryzae
- タイプ:糸状菌(カビ)
- 分布:主に東アジア(人為的利用圏)
- 主な生息環境:穀類(米・麦・大豆)を基質とする発酵環境
- 栄養様式:腐生(人為的管理下)
- 増殖:無性胞子(分生子)
- 代表的な見え方:黄緑色〜淡色の菌糸被覆
- 人との関わり:味噌・醤油・清酒などの発酵
- 備考:長い利用史を通じて選抜・管理されてきた
コウジカビは、
カビの中でも、人の手によって居場所を与えられてきた存在だ。
自然界で偶然見つかるというより、
発酵という営みの中で、
繰り返し使われ、選ばれてきた。
米や麦の表面に広がる菌糸は、
腐敗ではなく、
次の変化を準備する過程として扱われる。
コウジカビは、
人の暮らしの中で、
役割を持つようになったカビだ。
🦠 目次
🌾 1. 穀類に広がる ― 発酵の舞台
コウジカビは、
蒸した米や麦、大豆などの表面に広がる。
水分と温度が整えられた環境で、
菌糸は穀粒を覆い、
内部へと入り込んでいく。
- 基質:米・麦・大豆
- 条件:人為的に調整された温湿度
- 結果:穀類全体への定着
ここでは、
速さよりも、安定した広がりが重視される。
🧪 2. 分解する力 ― 酵素の働き
コウジカビの価値は、
多様な酵素を産生する点にある。
でんぷん、たんぱく質、脂質。
それらを分解し、
次の微生物が利用できる形に変える。
- 主な酵素:アミラーゼ、プロテアーゼ など
- 役割:糖・アミノ酸の生成
- 影響:味・香り・発酵の進行
コウジカビは、
主役というより、
土台をつくる存在だ。
🍶 3. 人との関係 ― 選ばれてきたカビ
コウジカビは、
長い時間をかけて、
人に選ばれてきた。
発酵に適した性質を持つ株が、
繰り返し使われ、
管理されてきた結果、
現在の姿がある。
- 関係:人為選抜
- 用途:味噌・醤油・酒
- 特徴:安定した性質
自然界の競争とは異なる文脈で、
生き残ってきたカビだ。
🔍 4. 自然界との違い ― 管理される存在
コウジカビは、
野外で単独に繁栄することは少ない。
温度、湿度、基質。
それらが管理された環境で、
力を発揮する。
これは弱さではない。
人と役割を分け合う形で適応した結果だ。
🫧 詩的一行
コウジカビは、分解することで、味の時間を支えている。
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