🦠 カビ9:分解者としての役割 ― 自然界の循環 ―

カビシリーズ

カビは、何かを「壊している」ように見える。
食べ物を変え、木を弱らせ、形を崩していく。

だが自然界では、その働きは破壊ではない。
役目としての分解だ。

生き物の体も、落ち葉も、木材も、
そのままでは次へ渡れない。
カビは、それらを細かくほどき、
循環の中へ戻す存在として働いている。

見えにくいが、欠けると成り立たない役割だ。

🦠 目次

♻️ 1. 分解者とは何か ― 役割としての位置づけ

自然界では、生き物は三つの役割に分けて考えられる。
生産者・消費者・分解者だ。

  • 生産者:植物など、栄養をつくる存在
  • 消費者:それを食べる動物
  • 分解者:残ったものを分解する生物

カビは、このうち分解者に属する。
死んだ生物や排出物を、そのまま放置せず、
環境に戻す役割を担っている。

分解がなければ、
世界は使い終わった物質で埋まってしまう。

🌿 2. 有機物をほどく ― 分解のしくみ

カビは、外部に酵素を出し、
大きな分子を小さく分解する。

セルロース、でんぷん、たんぱく質。
そのままでは使えない物質を、
吸収できる形に変える

  • 方法:外部消化
  • 対象:植物・動物由来の有機物
  • 結果:無機物・小分子へ

この過程で、物質は形を失う。
だが、消えてはいない。

次の生き物が使える形へ、変わっている。

🍂 3. 森と土壌 ― 落ち葉を返す働き

森の地面には、毎年大量の落ち葉が積もる。
それらは、やがて姿を消していく。

その背後で働いているのが、
カビを含む分解者たちだ。

  • 役割:落ち葉・枯れ木の分解
  • 影響:土壌の形成
  • 結果:養分の再利用

カビは、木質成分を分解できる数少ない存在だ。
この能力が、森の更新を支えている。

🔄 4. 循環の中のカビ ― 次の命へ

分解によって生まれた養分は、
植物に吸収される。

その植物を、
また別の生き物が利用する。

カビは、目立つ位置にはいない。
だが、循環の輪のつなぎ目に立っている。

終わりを始まりに変える。
それが、分解者としてのカビの役割だ。

🫧 詩的一行

カビは終わりをほどき、次へ渡している。

🦠→ 次の記事へ(カビ10:他生物との関係)
前の記事へ(カビ8:発生条件)
🦠→ カビシリーズ一覧へ

コメント

タイトルとURLをコピーしました