- 和名:アオバズク
- 英名:Northern Boobook
- 学名:Ninox japonica
- 分類:鳥類・フクロウ目・フクロウ科
- 体長:約28〜33cm
- 翼開長:約65〜75cm
- 分布:東アジア〜東南アジア、日本(夏鳥)
- 主な生息環境:森林・社寺林・市街地周辺
- 食性:肉食(昆虫・小型脊椎動物)
- 活動時間:夜行性
初夏の夕暮れ、
森や神社の林から、一定のリズムで声が響く。
「ホッ、ホッ」。
短く、はっきりとした鳴き声は、
季節の到来を知らせる合図のように聞こえる。
アオバズクは、日本では夏にだけ姿を見せるフクロウだ。
一年中そこにいる存在ではないからこそ、
人の記憶に強く残る。
ここでは、アオバズクという種を通して、
移動するフクロウの生き方を見ていく。
🦉 目次
🌏 1. 渡りを行うフクロウという存在
フクロウの多くは留鳥で、
一年を通して同じ地域で暮らす。
アオバズクは、その中では例外的に、
季節移動を行うフクロウだ。
春から夏にかけて日本へ渡来し、
繁殖を終えると、再び南へ戻っていく。
夜行性でありながら、
長距離移動を行うという点で、
アオバズクは独自の位置を占めている。
🪶 2. 体格と行動 ― 小型で軽快な設計
アオバズクは、フクロウ類の中では小型だ。
体が軽く、飛行は比較的機敏。
森林内だけでなく、
開けた空間も苦にしない。
- 長距離移動に耐える体重
- 枝間をすり抜ける飛行
- 頻繁な移動を前提とした行動
ワシミミズクのような重さも、
ニホンフクロウのような安定感もない。
その代わり、
季節に合わせて場所を変える柔軟さを持っている。
🦗 3. 獲物と狩り ― 昆虫を主とする食性
アオバズクの食性は、
他のフクロウとやや異なる。
ネズミ類よりも、
昆虫の比率が高い。
- 甲虫類
- 蛾やバッタ
- 小型のトカゲやカエル
夏に日本へ渡来するのは、
昆虫が豊富な時期と重なる。
アオバズクは、
季節の資源を的確に利用するフクロウだ。
🏮 4. 人の近くに現れる理由 ― 夏の居場所
アオバズクは、
神社や寺、街路樹のある場所で見られることが多い。
これは人に慣れているからではない。
- 古木が残りやすい
- 樹洞がある
- 夜間の昆虫が集まる
こうした条件が、
たまたま人の生活圏と重なっている。
アオバズクは、
夏の夜が成立する場所を使っているだけだ。
🌙 詩的一行
アオバズクは、季節とともに夜を渡ってくる。
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