🦉 フクロウ11:アオバズク ― 夏を告げる渡りフクロウ ―

フクロウシリーズ
  • 和名:アオバズク
  • 英名:Northern Boobook
  • 学名:Ninox japonica
  • 分類:鳥類・フクロウ目・フクロウ科
  • 体長:約28〜33cm
  • 翼開長:約65〜75cm
  • 分布:東アジア〜東南アジア、日本(夏鳥)
  • 主な生息環境:森林・社寺林・市街地周辺
  • 食性:肉食(昆虫・小型脊椎動物)
  • 活動時間:夜行性

初夏の夕暮れ、
森や神社の林から、一定のリズムで声が響く。

「ホッ、ホッ」。
短く、はっきりとした鳴き声は、
季節の到来を知らせる合図のように聞こえる。

アオバズクは、日本では夏にだけ姿を見せるフクロウだ。
一年中そこにいる存在ではないからこそ、
人の記憶に強く残る。

ここでは、アオバズクという種を通して、
移動するフクロウの生き方を見ていく。

🦉 目次

🌏 1. 渡りを行うフクロウという存在

フクロウの多くは留鳥で、
一年を通して同じ地域で暮らす。

アオバズクは、その中では例外的に、
季節移動を行うフクロウだ。

春から夏にかけて日本へ渡来し、
繁殖を終えると、再び南へ戻っていく。

夜行性でありながら、
長距離移動を行うという点で、
アオバズクは独自の位置を占めている。

🪶 2. 体格と行動 ― 小型で軽快な設計

アオバズクは、フクロウ類の中では小型だ。

体が軽く、飛行は比較的機敏。
森林内だけでなく、
開けた空間も苦にしない。

  • 長距離移動に耐える体重
  • 枝間をすり抜ける飛行
  • 頻繁な移動を前提とした行動

ワシミミズクのような重さも、
ニホンフクロウのような安定感もない。

その代わり、
季節に合わせて場所を変える柔軟さを持っている。

🦗 3. 獲物と狩り ― 昆虫を主とする食性

アオバズクの食性は、
他のフクロウとやや異なる。

ネズミ類よりも、
昆虫の比率が高い。

  • 甲虫類
  • 蛾やバッタ
  • 小型のトカゲやカエル

夏に日本へ渡来するのは、
昆虫が豊富な時期と重なる。

アオバズクは、
季節の資源を的確に利用するフクロウだ。

🏮 4. 人の近くに現れる理由 ― 夏の居場所

アオバズクは、
神社や寺、街路樹のある場所で見られることが多い。

これは人に慣れているからではない。

  • 古木が残りやすい
  • 樹洞がある
  • 夜間の昆虫が集まる

こうした条件が、
たまたま人の生活圏と重なっている。

アオバズクは、
夏の夜が成立する場所を使っているだけだ。

🌙 詩的一行

アオバズクは、季節とともに夜を渡ってくる。

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