植物プランクトンは、小さい。
あまりにも小さく、
水の中にあっても、存在を意識されることはほとんどない。
だが、水域のエネルギー循環は、
このミクロな世界を抜きにして語ることができない。
見えないから重要でないのではない。
見えないほど小さいところで、
世界の基礎が作られている。
🌱 目次
🔬 1. 見えないサイズ
多くの植物プランクトンは、
数マイクロメートルから、
せいぜい数百マイクロメートルほどの大きさしかない。
これは、
人の髪の毛の太さよりも小さく、
肉眼では形を捉えられない世界だ。
それでも、水中では、
このサイズが標準である。
むしろ大きすぎる方が、
不利になる。
📏 2. 小ささがもたらす効率
植物プランクトンが小さい最大の理由は、
効率にある。
小さな体は、
体積に対して表面積が大きい。
これは、水中で生きるうえで、
決定的な利点となる。
- 栄養を全身で素早く吸収できる
- 老廃物をすぐに外へ出せる
- 光が体の奥まで届く
根や葉を持たない代わりに、
体そのものが装置になっている。
🌊 3. 水中で働く表面積の力
水中では、
空気中よりも拡散が遅い。
そのため、大きな体は、
栄養不足に陥りやすい。
植物プランクトンの小ささは、
この制約への回答だ。
微小であることで、
水と体の境界が近くなり、
必要な物質を取り込み続けることができる。
この性質は、
光合成を行う生物として、
極めて合理的な設計である。
🔄 4. ミクロな光合成が世界を動かす
一つ一つの植物プランクトンが生み出す量は、
わずかだ。
だが、その数は膨大で、
水域全体を覆う。
その結果、
海と湖では、
陸上の森林に匹敵する量の
光合成が日々行われている。
このミクロな積み重ねが、
動物プランクトンを育て、
魚を育て、
人の食卓にまでつながっている。
小ささは、
制限ではなく、
世界を動かす条件だった。
🌙 詩的一行
小さすぎて見えないところで、光は働いていた。
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