クリシリーズ

栗の木が落とす実は、未来への約束。人と森が共に生きるための知恵と記憶を受け継ぎながら、自然の循環が続いていく姿を描く最終章。

栗ごはんや渋皮煮、秋の香りとともにある暮らし。森の恵みが人の食卓に届くまでの物語を通して、自然と共に生きる日常のかたちを描く。

秋の祭りや年中行事に欠かせない栗。豊穣と再生を祈る供物として、人々の暮らしに息づいてきた栗の風習と祈りの文化を辿る。

縄文時代の遺跡から出土する栗の実。人は太古から栗とともに暮らし、食べ、祈ってきた。森と人が結んできた栗の歴史をたどる。

腐りにくく水に強い栗の木は、柱や橋、枕木として人の暮らしを支えてきた。森の強さを受け継いだ木材としての栗の魅力と歴史を辿る。

クリタマバチに寄生されながらも生き続ける栗の木。害と再生のあいだにある自然の均衡、そして森が見せる共存のかたちを描く。

森と畑のあいだに立つ里山の栗。人の手と自然の力が共に支える、境界の風景と暮らしの記憶を描く。

秋、葉を落とし実を地に返す栗の木。落葉が腐葉土となり、新たな芽を育てる。森の循環と再生のしくみを静かに見つめる。

リス、イノシシ、カケス――森の動物たちは栗の実を運び、忘れ、芽吹かせる。食と命の循環を通して見える、森が生き続けるしくみを描く。

栗とドングリは同じブナ科の仲間。似て非なる果実の構造と生態、そして森の中で果たす役割の違いを通して、生命の多様性を見つめる。