🐟 鯵6:カイワリ(貝割)平たい体をもつ上品なアジ

アジシリーズ

🧩 はじめに

波間にきらめく金色の平たい体。
「カイワリ(貝割)」は、その姿の美しさから“海の蝶”とも呼ばれます。
マアジの仲間として知られますが、実際は体の形や性質がやや異なり、
釣り人にも料理人にも人気の高い魚です。

この記事では、カイワリの特徴、生態、マアジとの違いを中心に解説します。


📖 基本情報

項目内容
学名Carangoides equula
英名Whitefin trevally
分類スズキ目 アジ科 カイワリ属
分布日本の太平洋沿岸・東シナ海・南シナ海
体長約20〜30cm(最大35cm)
特徴体が平たく丸みを帯び、金色の光沢を持つ
食性小魚・甲殻類・底生生物
生息環境沿岸の砂地・岩礁域、やや深い場所を好む

🟡 特徴と見分け方

カイワリの最大の特徴は、体が平たくて丸みを帯びていること
マアジに比べると体高があり、横から見ると扇のような形をしています。

体色は青銀色から金色に近く、光を受けると体の中央を中心に虹色のように輝きます。
尾びれの付け根には小さな黒斑があり、これも識別ポイント。

また、胸びれが長く優雅に伸びており、泳ぐ姿はとても美しいです。
釣り人の間では「見た目が綺麗で味も良い魚」として人気があります。


🌊 生態と暮らし

カイワリは沿岸の砂地〜岩礁帯に群れで生息します。
春から秋にかけて活発に活動し、主に小魚や甲殻類を捕食します。

比較的温暖な海を好み、九州から本州中部まで広く分布。
冬はやや深場へ移動しますが、年間を通して一定数が確認されています。

釣りでは「アジ釣りで混ざってかかる外道」として知られますが、
実際はマアジよりも味が良く“当たり”の魚とも言われます。


🍽️ 食文化と味わい

カイワリは市場では高値で取引されることが多く、
特に新鮮なものは刺身や寿司で絶品です。

マアジより脂は控えめですが、身がしっかりしていて甘みがあり、
熟成させると旨味が増します。
また、塩焼きや煮付けでも上品な味わいが楽しめます。

その見た目の美しさと味の良さから、
一部地域では「高級アジ」として扱われています。


🔍 他のアジとの違いまとめ

比較項目マアジカイワリ
体型やや丸い扇形で平たい
胸びれ短い長く優雅
体色金〜銀色金色が強い
味わい脂がのるさっぱりして上品
生息域沿岸全域やや深場・砂地付近

💬 ひとことメモ

「カイワリ」という名の由来は、体の形が貝の殻を割ったように平たいことから。
その姿は見る角度によって印象が変わり、
太陽の下では金色、海中では青銀色に見える不思議な魚です。

釣り人の間では“幻のアジ”と呼ばれることもあり、
一度釣ると忘れられない美しさを持っています。



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